獲得金額
479万3756円
受傷部位
頚椎捻挫、腰椎捻挫、左股間接捻挫、左膝打撲
後遺障害等級
14級9号

ご相談内容

被害者 臨床検査薬の卸販売等を行う会社の契約社員:事故時48歳
部位 頚椎捻挫、腰椎捻挫、左股間接捻挫、左膝打撲
後遺障害等級 14級9号
獲得金額 479万3756円

依頼者の車両(被害車両)が青信号に従って交差点に向けて進行中、加害車両が右方道路から赤信号を見過ごして進入してきたため衝突した事案。依頼者は、本件事故の1年半ほど前に臨床検査薬の卸販売等を行う会社に契約社員として入社し、北海道内各地で医師や検査技師に対する営業活動をおこなっており、その後の勤務成績次第では正社員になることができると言われていました。

依頼者の給与は、毎年度末に、売上高等を参考として、依頼者と社長及び専務との話合いで決められていました。依頼者は、本件事故により頚椎捻挫、腰椎捻挫、左股間接捻挫及び左膝打撲の傷害を負ったところ、頚部痛の症状が残り、局部に神経症状を残す者として、後遺障害等級14級9号に該当するとの認定を受けました。

依頼者は、本件事故後、職場に復帰したが、傷害、後遺障害による頚部痛等の症状のために、長時間にわたり自動車に乗り続けることが困難となり、道内各地の病院等に出向くことが困難となりました。そして、長期間にわたる欠勤や営業成績が上がっていないこととなどを理由に正社員としての採用は見送られてしまいました。

争われた内容(争点)

本件訴訟で、加害者側は、後遺障害による逸失利益の基礎収入、通院慰謝料、後遺障害慰謝料などを争いました。

被害者は、入社した会社では、本件事故の前後を通じてかなり低い賃金でしたが(年収は、事故前年が年収260万円余り、事故年が327万万円余り)、当方の、別会社で同種業務をしていたときの収入額、正社員として採用されていれば収入が増加していた可能性が高いことなどの主張立証した事情を総合考慮し、依頼者の基礎収入を、勤務先会社での本件事故前の低い実収入ではなく、賃金センサス男子学歴計全年齢平均年収額(年収約530万円)と認めました。

また、通院慰謝料、後遺障害慰謝料については、比較表の「サポート後(判決結果)」どおりの金額を認めました。

解決内容

項目 サポート前 サポート後 増額幅
治療費 725,083 725,083 0
入院雑費 0 0 0
通院交通費 31,430 31,430 0
文書料 0 0 0
その他費用 0 0 0
休業損害 569,715 569,715 0
通院慰謝料 862,400 1,050,000 187,600
逸失利益 430,000 1,146,624 716,624
後遺障害慰謝料 320,000 1,100,000 780,000
その他(調整)
損害額合計 2,938,628 4,622,852 1,684,224
過失相殺後金額 2,938,628 4,622,852
既払金 1,001,883 1,001,883 313,631
既払金控除後金額 1,936,745 3,620,969
弁護士費用 0 360,000 360,000
認容額合計(主文) 1,936,745 3,980,969 2,044,224
遅延損害金 0 812,787 812,787
合計 1,936,745 4,793,756 2,857,011
単位:万円

加害者側は、示談交渉段階では、自賠責保険の支払を最大限活用しようとして、過失相殺を主張しておりませんでしたが、訴えが提起されると、当然のごとく、被害者に少なくとも3割の過失が存在するとの過失相殺減額を主張しました。

しかし、被害者側が主張・立証した結果、裁判所は、本件事故における過失割合を、加害者85%、被害者15%と判断しました。

所感(担当弁護士より)

交通損害賠償の裁判実務では、逸失利益の算定における基礎収入の認定について、交通事件を専門的に扱う東京地方裁判所、大阪地方裁判所、名古屋地方裁判所の各専門部による共同提言の合意を公表した『交通事故による逸失利益の算定方式についての共同提言』が参考にされます。

ここでは、「交通事故による逸失利益の算定において、原則として、幼児、生徒、学生の場合、専業主婦の場合、及び、比較的若年の被害者で生涯を通じて全年齢平均賃金又は学歴別平均賃金程度の収入を得られる蓋然性が認められる場合については、基礎収入を全年齢平均賃金又は学歴別平均賃金によることとし、それ以外の者の場合については、事故前の実収入額によることとする。」とされています。「比較的若年」とは「おおむね30歳未満の者」としています。

依頼者は、事故時48歳、症状固定時49歳の有職者であり、本来的には、「事故前の実収入額」によることとされるグループです。それだけに、担当する弁護士としては、実収入額を上回る平均賃金で基礎収入を認めてもらうには、程度有為な事情を取り上げ、主張を構成し、立証を尽くすことを成功させなければなりません。本件訴訟は、これを実現した事例です。

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