- 獲得金額
- 2300万円
- 受傷部位
頸髄損傷,第五頚椎粉砕骨折および左腓骨骨折
- 後遺障害等級
1級
ご相談内容
被害者 | |
---|---|
部位 | |
傷病名 | 頸髄損傷 |
後遺障害等級 | 1級 |
獲得金額 | 2300万円 |
裁判所・事件番号 裁判年月日 |
札幌地方裁判所平成7年(ワ)第5203号 平成9年6月27日判決 |
原告が近くの横断歩道を渡らず無灯自転車に乗って幹線道路を横断中、事故に遭い首から下が不随となった事案です。保険会社(自動車共済)の既払い金(5,000万円余り)を除いた賠償金残額の最終提示額はわずか54万円とあまりに低額であったため相談を受け,当法律事務所が担当することになりました。
サポートの流れ
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
---|---|---|---|
後遺障害等級 | 1級 | 1級 | |
治療費 | 12,820,000 | 12,829,713 | 9,713 |
入院雑費 | 280,000 | 490,000 | 210,000 |
休業損害 | 2,660,000 | 3,122,696 | 462,696 |
逸失利益 | 26,550,000 | 25,145,916 | -1,404,084 |
将来の介護費用 | 16,190,000 | 27,189,032 | 10,999,032 |
生活装具 | 60,000 | 61,487 | 1,487 |
慰謝料 | 12,500,000 | 25,000,000 | 12,500,000 |
近親者慰謝料 | 0 | 3,000,000 | 3,000,000 |
過失割合 | ▲45% | ▲30% | |
損害の補填 | ▲38,540,000 | ▲50,748,329 | |
弁護士費用 | 0 | 1,700,000 | 1,700,000 |
遅延損害金 | 0 | 4,410,049 | 4,410,049 |
合計 | 540,000 | 23,148,910 | 22,608,910 |
単位:円 |
まず、近くの横断歩道を渡らなかった自転車であっても重大な過失ではないことを立証しました。
そして、将来の介護費について請求しました。現在でも,治療関係費は,病状の改善効果が認められる病状固定までのものを対象とするのが原則であるとされています。そのため、介護費用の立証には『ケアプラザ岩見沢』という北海道労災特別介護施設のパンフレットを提出するなど,暗中模索の中で対処をしていきました。
解決内容
裁判所は,「近くの横断歩道渡らなかった自転車」であっても,「重大な過失ではない」として,被告の過失割合を3割にとどめたほか,後遺症逸失利益とは別に,将来の介護費用として「呼吸管理の1級3号者」として,「病院入院の介護料」「日額5,000円」を認めました。
また、近親者の慰謝料も請求したところ,二人の子にもそれぞれ150万円ずつの慰謝料が認められました。
結果、自動車共済の最終提示額である54万円の42.9倍である約2,300万円の支払いをうけることが出来ました。
所感(担当弁護士より)
当時としては,病院入院の介護料を認めた事例は珍しいものでした。裁判官を説得して被害者の入院先の病院まで赴いてもらい臨床尋問を実施したことも,大きな効果があったと思われます。
なお,前田尚一法律事務所で担当した案件の中に,将来の手術費が認められた事例として,次の裁判例がありますので,併せて参考にして下さい。
○ 居眠り運転の加害車に同乗中事故により十二指腸破裂等の傷害を負い,腹壁瘢痕ヘルニア,胆石症の後遺障害が残った被害者について、損害保険料率算出機構(損保料率機構)の後遺障害等級認定手続を経ていない場合において,医師の診断書,回答書等を基に後遺障害等級9級、労働能力喪失率35%を認めるとともに、損害として将来の手術費等120万円を認め、被告らの好意同乗による過失相殺の主張を斥けた事例
その他の解決事例
- 獲得金額
- 2814万6851円
- 受傷部位
骨盤骨折,左肩腱板損傷,左膝関節軟骨損傷
- 後遺障害等級
12級
【後遺障害等級14級 】逸失利益の基礎収入を実収入額を上回る平均賃金での算定が認められ、約285万円増額した賠償額を獲得した事例
- 獲得金額
- 479万3756円
- 受傷部位
頚椎捻挫,腰椎捻挫,左股間接捻挫及び左膝打撲
- 後遺障害等級
14級9号 頚部痛の症状,局部に神経症状が残存
- 獲得金額
- 1893万8468円
- 受傷部位
右大腿骨開放骨折,右膝蓋骨骨折,右上腕骨筋に部骨折,左第一中手骨骨折,外傷性くも膜下出血,顔面頚部裂創,下顎骨骨折,右外傷性血気胸の傷害
- 後遺障害等級
併合11級脳挫傷痕,右膝運動時痛,右下肢の短縮障害,及び顔面・右手・右下肢・右胸部・右前腹部の箇所に術後瘢痕が残存