獲得金額
1893万8468円
受傷部位
頭部・顔面・左手・右胸部・右前腹部・右膝・右下肢
後遺障害等級
併合11級

ご相談内容

被害者 タクシー運転手男性:事故当時49歳・症状固定時52歳
事案 後遺障害・併合11級
獲得金額 1893万8468円

被害者が被害車両で進行中、前方から、飲酒酩酊していた加害者が、道路を加害車両で逆走して被害車両に正面から衝突しました。

被害者は、この交通事故により、右大腿骨開放骨折、右膝蓋骨骨折、右上腕骨筋に部骨折、左第一中手骨骨折、外傷性くも膜下出血、顔面頚部裂創、下顎骨骨折、右外傷性血気胸の傷害を負い、脳挫傷痕、右膝運動時痛、右下肢の短縮障害及び顔面・左手・右下肢・右胸部・右前腹部の箇所に術後瘢痕など後遺障害等級併合11級に該当する障害が残り、労働能力喪失率20%であった。

争われた内容(争点)

項目 サポート前 サポート後 増額幅
治療費 12,734,461 12,734,464 3
看護料 1,328,119 1,328,119 0
入院雑費 216,700 265,500 48,800
通院交通費 1,688,860 1,688,860 0
文書料 18,260 18,260 0
その他費用 414,811 414,811 0
休業損害 8,858,295 10,144,731 1,286,436
傷害慰謝料 2,173,111 3,160,000 986,889
逸失利益 4,900,611 6,587,267 1,686,656
後遺障害慰謝料 1,500,000 5,000,000 3,500,000
その他(調整)
損害額合計 33,833,228 41,342,012 7,508,784
過失相殺
既払金 ▲ 29,070,145 ▲ 27,495,274 1,574,871
既払金控除後金額 4,763,083 13,846,738 9,083,655
弁護士費用 0 1,380,000 1,380,000
認容額合計(主文) 4,763,083 15,226,738 10,463,655
遅延損害金 0 3,651,924 3,651,924
調整金
合計 4,763,083 18,878,662 14,115,579
単位:万円

本件訴訟では、加害者側が争った諸点について、裁判所は次のとおり判断しました。

1:休業損害

加害者側は、交通事故前の3か月分の給与などを基に算定すべきものと主張しましたが、裁判所は、被害者側の主張を認め、被害者がタクシー運転手であり、収入は季節によって変動が大きいと解されることから、交通事故前年の収入を基礎として算定するのが相当であるとしました。

2:後遺障害による逸失利益

加害者側は、被害者の後遺障害は、局部の頑固な神経症状の残存及び下肢の短縮障害であるから、労働能力の喪失期間は10年間が相当であると主張しましたが、裁判所は、原告の主張を認め、労働能力喪失期間については、後遺障害の症状に鑑み、67歳までの15年間とするのが相当であると判断しました。

3:傷害慰謝料

加害者側は、通院実日数が少ないことから、実通院日数を3.5倍した日数を通院期間とするのが相当であると主張したが、裁判所はこの主張を斥けました。

4:後遺障害慰謝料

加害者側は、後遺障害認定等級に形式的に対応する金額を主張しましたが、裁判所は、加害者の過失の大きさ等を勘案すべきであるとの被害者側の主張を容れ、加害者は、約3時間にわたって多量に飲酒した上、自宅近くの飲食店に行くためという理由から運転を開始し、交通事故を発生させたこと、交通事故当時の加害者のアルコール濃度は呼気1リットルにつき約0.7ミリグラムに上り、事故前の状況につき「はっきりと覚えていない」などと供述するなど、加害者はほとんど泥酔状態にあったことが窺われること、それにもかかわらず、加害者は運転行為を継続し、交差点で自車を内回りさせて対向車線に進出させ、さらに約0.1㎞もの距離を逆走して交通事故を発生させたものであって、加害者の過失の程度は非常に重大であり、他方で被害者に過失がないこと、交通事故により被害者に重い後遺障害が発生していることが認められるとして、後遺障害慰謝料額を算定しました。

解決内容

加害者側は、示談交渉段階では、自賠責保険の支払を最大限活用しようとして、過失相殺を主張しておりませんでしたが、訴えが提起されると、当然のごとく、被害者に2割の過失が存在するとの過失相殺減額を主張しました。

しかし、被害者側が主張・立証した結果、裁判所は、加害車両が歩道に出ていたとみるのが合理的であり、被害者の年齢を踏まえる、5パーセントの過失にとどめるのが相当と判断しました。

【参考】

(第1準備書面)

2 「第2 過失割合について」に対する反論
本件事故は、被告が、普通乗用自動車である被告車両を運転し、駐車場から歩道を横断して車道に進出するに当たり、一旦停止するも、右方を見ることに気を取られたまま発進進行し、被告車両前部を同歩道上を左方から右方へ向かい通行中の原告運転の自転車(以下「原告自転車」という。)右側面部に衝突させて、原告を原告自転車もろとも路上に転倒させた事故である(乙2の2)ところ、本件の事故態様が、別冊判例タイムズ38号【299】に該当する場合であるとしても、《原告においても、被告車が発進することを予見し、その前方に不用意に進入しないよう注意すべきであったといえる。…。》などと主張するのは、止まっているものは動き出すかもしれないのだから注意せよ、というに等しく、自分の安全ばかりにしか関心がなかった被告の責任を原告に転嫁の考えであって不合理であるというほかないし、仮に百歩譲って抽象的にそのようなことがいえるとしても、それは、基本の過失相殺率を設定するにあたって盛り込み済みのはずであるといわなければならない。

原告は、車道に進出すべく歩道上に停止していたことは認識していたものの、頭がどこに位置したかまでは認識しておらず、この点が具体的に主張立証されていない本件において、「頭を出して待機」を修正要素とすることは相当でないし、「その他の著しい過失」の修正要素に該当するとしているが、何らそれを基礎付ける具体的事情を明らかにしておらず、主張自体失当であって、原告側に加算すべき修正要素を認めることはできない。

かえって、「高齢者」であることを考慮すると、原告には過失を認めることができないというべきであるというほかない。

(第2準備書面)
第1 事故状況について事故状況図(乙1)の図面(1頁)によると、◎◎◎◎○○店の駐車場(以下「本件駐車場」という。)からの出入口は、幅が8m程度であるところ、その両側には、車両が通過できないように低いコンクリートが本件駐車場と歩道の間に長く設置されている(乙1添付の写真報告書の1頁の3枚目、2頁の3枚目、4頁の1、3枚目の各写真参照)。

本件駐車場から車道に出ようとする自動車は、上記出入口が出入り共用であることから、その進行方向左側を通過することとなり、被告車両は、乙1の図面でいうと右側寄りに停止しており、原告が、敢えて被告車両の後方を通過するためには、原告から見て、被告車両の右側とコンクリートの間の出入口の空いている部分を通り抜けなければならないから、容易でないか、あるいは、自転車から降りてこれを押しながら回るなど少なくとも著しく面倒な状況であった。

一方、被告車両は、4.4m幅の歩道の真ん中よりは車道寄りに停止してはいたものの、当時74歳の原告であっても、車道に出ることなく悠々と歩道部分を通過できる程度は空けて停止しており、車道には、定山渓方向から真駒内方向に向かって近づいてくる車両が見えたので、まさか被告車両が急に発進するなどとは思いもよらなかったのである。

所感(担当弁護士より)

安易に保険会社と示談してはいけず、特に重い後遺障害が残った場合は、まずは裁判を起こした上、事案に応じて組立てて徹底した主張をし、裁判所の判断を求めるというのが王道であることを示す事案です。

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