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交通事故 取扱事例集

〔裁判所名〕 札幌地方裁判所民事第2部判決
〔判決日付〕 平成21年2月26日
〔事件番号〕 平成20年(ワ)第813号
〔事 件 名〕 損害賠償請求事件
〔登載文献〕 判例時報2045号130頁

 

  • 会社代表者の死亡事故につき,保険会社が提示した最終示談提案額は2900万円足らずであったが、判決の認容額が4200万円弱まで増額され,遅延損害金も含めて4600万円弱の支払いを受けることができた事例
  • 交通事故で死亡した57歳の小規模な会社代表者の逸失利益について,役員報酬年額840万円全額を労務対価部分とし,70歳まで稼働可能として算定された事例

概要

被害者は,小規模な会社の代表者でしたが,一般に会社役員の報酬中には労働の対価以外に利益配当部分が含まれているとされ,加害者側(保険会社)もそれに類する主張をしたが,裁判所は,被害者の得ていた収入はすべて労務の対価であると評価しました。

本件は,判例誌『判例時報』(2045号130頁)で,「交通事故で死亡した57歳の小規模な会社代表者の逸失利益について,役員報酬年額480万円全額を労務対価部分とし,70歳まで稼働可能として算定された事例」として紹介されました。

裁判所の認容額

保険会社の最終提示額では納得できず,当事務所に委任して裁判を起こした結果,現実に支払を受けることができた金額を,損害費目毎に対比すると,次のとおりです。

  裁判の結果 保険会社最終提示
積極損害 61,510 61,110
逸失利益 55,234,368 48,393,072
慰謝料 28,500,000 24,000,000
葬儀費用等 1,500,000 1,000,000
85,295,878 73,454,182
過失相殺後(2割減) 68,236,702 58,763,346
損害の填補 ▲30,061,110 ▲30,061,110
小計 38,175,592  
弁護士費用 3,790,000 0
合計 41,965,590  
遅延損害金 3,979,924 0
総計 45,945,514 28,702,236

現場からのコメント

1 本件を判例として紹介した判例誌『判例時報』の解説で,「本判決は,小規模な有限会社の57歳の代表取締役につき,役員報酬年額840万円の全額を労務対価と認め,70歳までを稼働可能年齢と認めて逸失利益を算定したものであり,実務の一般的傾向より多くの逸失利益を認めた点に特色があるので,実務上の参考として紹介する。」と論評されています(2045号130頁)。

なお,当法律事務所で10年以上前に担当した同種事案(札幌地裁平成9年1月10日)があり,判例誌『判例タイムズ』に紹介されています(990号228頁)。その解説で「本判決は,二つの会社の代表取締役を兼任する者の逸失利益について,現実の報酬額を基礎として算定した事例であり,今後の同種事案の処理上参考になろう。」と論評され,先例の一つとなっています。

この案件について,理論的な興味がある方は,実績・実例の判例解説をご覧下さい。   
また,『判例時報』の解説では,「就労可能年数については,原則として67歳までとするが,高齢者については平均余命年数の2分の1とするのが実務の寒冷である。」とし,本判決が70歳までを可動可能年齢と認めて逸失利益を算定した点についても特色があるとしているが,上記同種事案の判決においても,既に70歳までを可動可能年齢と認められていた。

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